アメリカ経済と歩みを共にしてきたファイヤーキング(fireking)
ファイヤーキング(fireking)は1941年にアメリカで誕生した耐熱ガラスブランドです。 耐久性の高い耐熱ガラスを使用しているので、簡単に割れることのない頑丈な作りが特徴。これは家庭だけでなくレストラン、ダイナーといった頻繁にマグカップを使用する場所でも長く使い続けられるよう工夫されたもので、「毎日使える食器」としてプロデュースされました。 ミルクガラスの優しい風合いやカラフルな色合いはインテリア性も高く、多くの人々から支持を集めました。個性あるフォルムやプリントデザイン、シリーズごとにカラーバリエーションを多数用意するなど、時代に応じてさまざまな種類が生産されたのもファイヤーキングの特徴です。ファイヤーキングが生産されたのはアメリカ経済が活気づき大きく成長した時代。まさにアメリカ経済と歩みを共にしてきたブランドといえます。 1986年に惜しまれつつ生産を終了しましたが、現在でもヴィンテージのコレクションアイテムとして根強い人気をほこっています。【ダイヤがモチーフ】人気シリーズのキンバリー
ファイヤーキングは、1941年の生産開始から86年の生産終了まで数多くの人気シリーズを世に生み出し続けてきました。とくにマグカップはファイヤーキングを代表する商品で、キンバリーは生産当時はもちろん現在でも数多くのファンに愛される人気シリーズです。現在ではヴィンテージコレクションとしての価値も高まっています。 キンバリーの特徴はマグ表面にデザインされた菱形の模様。ダイヤモンドの原石をモチーフにしたこのデザインはゴツゴツとした凹凸(エンボス)をしており、独特の風合いを感じさせます。マグの足部分の大きなくびれもキンバリーならではの特徴です。 またキンバリーマグを手に入れたらぜひライトの下でじっくりと観察してみてください。光の当たり具合や角度によって凹凸部分が反射し、ダイヤモンドのようなキラキラとした雰囲気を楽しむことができます。グラデーションの色合いも角度によって印象が変わるため、長く使い続けて飽きないのがキンバリーの魅力です。
キンバリーの名前は南アフリカの都市が由来
キンバリー(Kimberly)という名前は南アフリカの北ケープ州にある都市が由来です。 南アフリカのゴールドラッシュ時代には世界的なダイヤモンドの産地として栄えたこの都市には、現在でも当時の鉱山跡が多く残ります。中でも“ビッグホール”とよばれる深さ約400メートル、直径約500メートルの露天掘り(鉱石を採掘する手法)の景観は当時の繁栄を現在に伝えてくれます。 掘削機械や工業機器も普及していない18世紀後半から19世紀前半に、のべ5万人もの人々がツルハシと梯子を使って人力で掘り進めたビッグホール。2,200万トンの土砂の中から、3,000キログラムのダイヤモンドが発見されたと伝えられます。 ダイヤモンドをモチーフにしたキンバリーマグを片手に、当時の時代背景に想いを馳せてみてはいかがでしょうか。
豊富なカラーバリエーションもキンバリーの魅力
キンバリーの魅力としてカラーバリエーションの豊富さも挙げられます。 ミルクホワイトに色を吹きかけて作られており、独特の色合いとグラデーションが特徴。同じ色の種類でもグラデーションの加減が違っており、自分の好みのカラーを選ぶことができます。例えば、黄色のキンバリーでもマグの上部にだけ土色が付いたタイプや、マグ全体が黄色と土色のグラデーションになったタイプなどさまざまです。 また製品によって色ムラがあるのも、ファイヤーキングならではの楽しみ方です。ファイヤーキングが生産されたのはアメリカ経済が急速に成長し始めた時代。大量に安いを生産するため、時には色ムラが残った製品も市場に出回りました。現在ではこの色ムラがかえって味わい深いとして、ヴィンテージとしての価値につながっています。購入したキンバリーマグに色ムラがあれば、「個性あるアイテムに出会えた」と喜んでみるのも一興です。
まとめ
今回はファイヤーキングの人気シリーズ、キンバリーの魅力についてご紹介しました。 キンバリーはダイヤの原石をモチーフにした菱形の形状が特徴で、ゴツゴツとした凹凸が個性ある風合いを感じさせます。色合いも多彩な種類があり、凹凸とグラデーションカラーの組み合わせは光の当たり具合によって表情が変化。長く使い続けて飽きないのもキンバリーの魅力です。
First Tripでは、アメリカを中心に旅先で厳選したアンティーク・ヴィンテージ雑貨や、家具・ユーズドシーツなどを販売しています。ファイヤーキングのマグカップも多数取り扱っていますので、お好みの一品をじっくりお選びください。